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ニュートリション

タンパク質の神話

WRITER
ブライアン・ヘイコック Bryan Haycock

その1: タンパク質を多量に摂取しても、筋肉タンパク合成(筋肥大)には影響しない。
事実: アミノ酸の供給量が多いことは、筋肉細胞でのタンパク合成が増加することを意味する。[1,2,3,4,5,6,7,8]

脂肪と炭水化物の摂取が充分であると仮定した場合、非常に限られたタンパク質摂取量でも実験動物が充分生存できる事を示した実験が幾つか行われた事は知っている。簡単にいえば、生体は窒素を含む物質を節約するために、アミノ酸の酸化を低下させるのだ。だからといってこのような例を筋肉増強に努める人間の成人に当てはめることができるだろうか?できないに決まっている。

タンパク質の摂取量が少ないために、体がアミノ酸を節約しはじめると、骨格筋タンパク合成などの非必須機能が最小限に低下してしまう。そして主に筋肉中のグルタミンを燃料として利用する免疫系など、体内の他の機能も同様に低下しはじめる[9]。こうして高強度トレーニングによって引き起こされるストレスの処理や、組織の損傷に対処する生体の能力が損なわれてしまうのだ。研究者達は、現在のタンパク質推奨摂取量ではアミノ酸の保留量が限られているため、人々を病気にかかりやすくするとまで考えている。現行のタンパク質推奨摂取量に関する彼らの意見は次の様なものだ。

「.... 現在国際的に使われている推奨摂取量に近い量の必須アミノ酸を、健常成人に投与した場合、体全体(そして多分筋肉)のタンパク質ターンオーバー(代謝回転率)は低下する。その結果、大きなストレス刺激に充分対抗しうる体の抵抗力が低下すると結論しても言い過ぎではない。それゆえ、健常成人におけるタンパク質ターンオーバーが有意に減少するのは、現在一般に用いられているアミノ酸摂取所要量のアミノ酸バランスに近づくか、またはそれを達成するための体の適応反応であろうと考えられる。 この事からこれらの推奨摂取量は、望ましい状態の維持または適応状態の維持には多分不充分であると結論できる。」 [Young VR., Marchini JS. Mechanisms and nutritional significance of metabolic responses to altered intakes of protein and amino acids, with reference to nutritional adaptation in humans. Am J Clin Nutr 1990;51:270-89]

アミノ酸の血中濃度を上昇させれば骨格筋のタンパク合成が増大する事は、研究ではっきりと示されている。またタンパク質を多く摂取し続ける限り、正の窒素平衡が長期間維持され、窒素の増加も継続する傾向にあることも解っている[10]。デカくなるためにジムで練習に励んでいるなら、そこらの一般人よりも多量にタンパク質を摂取しなくてはならないことは言うまでもない。


その2: 1回の食事で消化吸収できるタンパク質の量は30gである。
事実: 体は1回の食事から、30gよりはるかに多いタンパク質を消化吸収する能力がある。

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多量のタンパク質摂取については、1度に消化吸収できるタンパク質は30gまでであり、トリ胸肉を180g以上食べても無駄になるだけだといった俗説がまかり通ってきた。これはとんでもない誤りである。例えば肉(牛肉、鶏肉、豚肉、魚肉)の消化率は約97%で、25gの牛肉を食べたとすると、その肉片に含まれるタンパク質の97%が血流に吸収される。一方、60gのタンパク質を含む300gのステーキを食べたとすると、そのタンパク質の97%が消化吸収されるわけだ。もし1度に30gのタンパク質しか消化吸収できないなら、研究者達が筋肉成長を刺激するために40g以上のタンパク質を使っている[1]意味が全くないではないか。

タンパク質の多量摂取に対する批判は、タンパク質を多量に摂取しても、単に酸化を高めるだけだと指摘している。これは正しいのだが、多量のタンパク質摂取に伴うこの酸化の亢進が、"アナボリックドライブ"と呼ばれる反応を起すのではないかと推測している研究者もいるのだ[13]。アナボリックドライブは、高アミノ酸血症を特徴とする。すなわちタンパク質合成と分解が共に増大し、全体的に正の窒素平衡になる。動物においては、 IGF-1やGHなどのアナボリックホルモンも同時に増大する。ヒトにおいてこの反応を同定する事は難しいが、多量のタンパク質摂取の結果、除脂肪組織の増大が起こることは確かなのだ[14,15]。

覚えておきたいことは、筋肉を成長させるためには筋肉の損失を防ぎ、タンパク質合成を高めなくてはならないことである。これを達成するためには、厳しいトレーニングと充分なカロリーの摂取が必要な上、タンパク質を多量に摂取することの重要性が研究で明らかに示されている。ということは、30g以上のタンパク質を含む食事が普通ということになる。そして体はそれだけのタンパク質を必ず全て効果的に利用するので、全く心配には及ばない。


その3: タンパク質は急速に消化しなくては、筋肉作りに役立たない。
事実 : アスリートにとっては、消化の速いタンパク質も、また遅いタンパク質も、共に非常に有用である。

最近の研究は「速効」と「遅効」の考え方をもたらした[11]。摂取されたアミノ酸の血中濃度が上昇する速度に応じてそう呼ばれるようになったのだ。例えばホエイプロテインは速効性と見なされており、アミノ酸濃度を急速に上昇させる。一方カゼインは遅効性プロテインとされている。

速効も遅効も両者とも筋肉増強に役に立つ。迅速に血流に取り込まれたプロテインは、急速かつ有意にタンパク合成を高める。またゆっくりと血流に入ったプロテインは、タンパク質分解に顕著な影響を及ぼし、たとえ少量でもタンパク質分解を有意に抑制する。

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こうした速効と遅効の二つの性質を持つプロテインを組み合わせて使用すれば、激しいワークアウト中の筋肉細胞へのタンパク質取り込みをジャンプスタートさせるだけでなく、タンパク質合成も活性化させ、ワークアウト後のタンパク質分解を最低限に抑えることが可能となる。速効性プロテインはトレーニングの前、遅効性プロテインはトレーニング後に摂取すれば、最高のアナボリック効果が期待できる。

要するに、「速効」プロテインは「遅効」プロテインより優っているというのは間違っているのだ。両タイプのプロテインを計画的に利用してタンパク質の代謝を変化させ、実質的にタンパク質を沈着(筋肉成長)させる事が大切だ。


その4: プロテインは特定の分子量を持つペプチドが添加されていなくては、筋肉増強に効果がない。
事実 : 体の消化管は、摂取した全タンパク質から異なる分子量のペプチドをつくる。

タンパク質は胃に入るやいなや強力な胃酸の攻撃を受ける。この酸は、ペプシンと呼ばれる酵素と共にタンパク質の構造を変性させ、小腸における消化過程に進む準備をする。タンパク質はさらに小腸で数種の酵素の働きにより、様々な分子量のペプチドと遊離アミノ酸に分解される。各々の酵素はアミノ酸鎖の特定の部分に作用し、適切な個所で鎖を切断する。たった今食べたのがステーキであれ、スクランブルエッグであれ、ホエイプロテイン1杯であれ、消化の最終的な結果はみな同じで、体に吸収されるのに最も最適な全スペクトルの分子量のペプチドと適量の遊離アミノ酸となるのだ。

小腸には、刷子縁膜を越してペプチドを腸細胞内に引き込む特殊なトランスポーターがある。様々なペプチドトランスポーターはまだすべて明確に同定されていないが、これらのトランスポーターのおかげでペプチドが遊離アミノ酸よりも速く活発に吸収されるのだ。腸細胞内においてペプチドはプロテアーゼ(prote=プロテイン、ase=切断)と呼ばれる酵素により、更にそれぞれのアミノ酸に分解される。消化されたペプチドが腸の細胞間をすり抜けて血流に取り込まれる率は非常に少ない事が分かっており、分解されずに血流に取り込まれても肝臓や筋肉細胞の表面でプロテアーゼによってすぐさま分解される。たとえもしペプチドが何らかの拍子でこれらの細胞内まで運ばれたとしても、今度は細胞内のプロテアーゼに分解されるのだ。

そういうわけで、様々な分子量のペプチドに関する云々は、ただ単に消化しやすいプロテインを前もって更に半消化してあるという事にすぎない。これは急速な吸収を必要とする場合にのみ有益である。

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