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ベースラインダイエット パート3
<ベースラインダイエットを上手く進めるために>

WRITER
ライル・マクドナルド Lyle MacDonald 
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イントロダクション

前回2つのコラムでベーシックボディービルディングのためのベースラインダイエット設定方法を述べた。その際に、調整が必要かどうかをみるため、食事療法が効いているかどうかの各個人のモニター方法について今回は述べたい。ダイエットやトレーニングプログラムの進行状態や変化をみるためのメソッドはローテクからハイテク、質の良くないものから良いものなど実に様々ある。

体重vs.体脂肪

トレイニー(ボディビルダーであれ、ダイエターであれ)は「体重」vs.「体脂肪」の区別をすること。一般にダイエット中の人は、ダイエットの成否の目安を体重の変化のみにとらわれがちである。より知識のあるダイエター(及びほとんどのボディビルダー)ならダイエットやトレーニングのやり方が上手くいっているかどうかをみるには、身体組成の変化をみるべきであることを知っている。さてその違いは何だろう。

体重とは筋肉、骨、内臓、体脂肪、水分、グリコーゲン、ミネラル、髪などを含む体の全重量を指す。体脂肪は体内の脂肪分のみを指す(厳密には、内臓のまわりについた脂肪や生命維持に必要な必須体脂肪と余計な皮下脂肪を区別する)。

体重の変化(スケールで測られた)では、何が増えて何が減ったのかは分からない。10ポンド(約4.5kg)減量したということは、脂肪が10ポンド減少したのかもしれないし(良い)、水分が10ポンド減ったのかもしれないし(問題外)、筋肉が10ポンド減ったのかもしれない(悪い)。従って、ダイエターやボディビルダーは、身体組成の変化をみる癖をつける必要がある。

身体組成モデル

上記に示されたように、体は多くの異なる組織(筋肉、骨など)から出来ているが、それを簡潔に表した様々なモデルが開発されている。一番簡単なのは、体を脂肪と脂肪以外(LBM=lean body mass)の2つの構成部分に分けたものであろう。もっと細かく分けたモデルもあるがこの中ではそこまで細かくする必要がないので興味がある人は運動生理学の本を読んでみよう。

とにかく、人体をいくつかの異なる構成部分に分類することにより重要となる体脂肪率を割り出すことができるのだ。

BF%(体脂肪率)=合計脂肪(kg)/合計体重(kg)
LBM(脂肪以外の重さ)=合計体重(kg)−合計脂肪(kg)

例えば体重91kg、うち脂肪が9kgの人であれば、
BF%=9/91=10%
LBM=91−9=82kg

つまりこの人の体脂肪は9kg、LBMが82kgそして体脂肪率は10%となる。

同様に、体を様々な構成部分に細分化することにより、色々な方法で体の脂肪量とLBMにおける変化を見ることが可能になる。さて、現在利用できる方法全て(研究所外での方法)にある共通点は、いずれも完璧ではないということだ。これらは体の構成に一定の仮定(均一の皮膚の厚さ、骨密度、脂肪沈着パターンなどの要因を含む)をしてあるので、ある人には当てはまっても、別の人には当てはまらないことになる。事実、最近のリサーチによると、これらの方法が基になる仮定のほとんどは、多かれ少なかれ正確でないことが示されている。

正確さvs.一貫性

それではこれらのメソッドは全て役に立たないということだろうか。いや、そういうわけではない。臨床的な体構成の測定を行っているのではないので、絶対的な精密さは一貫性が保てられている限り、少々犠牲になっても仕方が無いだろう。その識別が分からない人のために、ここで簡単に説明しよう。正確さは、測定により出た値がどれほど本当の値に近いかを意味する。例えば、たった今あなたの体を解剖して(その後ちゃんともとにもどして)脂肪率が10%だったとする。他の方法を用いて測った結果も10%だった。この場合の正確さは極めて高い。同じ方法でもし20%という数値が出たら、正確さは低いことになる。

ここで言う一貫性とは、与えられた測定法が正確ではないが、その不正確さは一貫しているという状態を指す。再びあなたを解剖して身体組成をある方法で測り次のような結果が出たとしよう:
   方法      1回目の測定   2回目の測定
   解剖        10%           8%
   他の方法      20%          18%
この表中の「他の方法」は正確ではない(約10%の差)が、1回目と2回目から解剖の測定値と同じ2%の減少が示されている点で一貫している。どちらの方法(一方は正確で、一方は不正確)も一貫性があり、与えられた時間に同じ減少(あるいは増加)を示している。だいだいの場合私は、正確さより一貫性(同じ状況下で同じ方法を用いて測定する)に気をつけるようにした方が良いと思う。

身体組成測定法

紹介はこのぐらいにして身体組成測定の最も一般的な方法について話そう。

<スケール>
先に述べたように、スケールは多くのダイエター(ボディビルダーも何人かいると思われる)に体の測定に多いに利用されているようだが、重要な欠点がある。それだけで数値の変化をみても、何が(筋肉、脂肪、水分、骨)が減った、もしくは増えたのかは示してくれない。以下の方法と一緒に用いるというのでなければスケールは使わない方が良いと思う。

<テープメジャー>
テープ測定は、簡単に身体組成の測定および進行状況の様々な応用に利用できる。腰、ウエスト、手首などの様々な寸法に基づいて体脂肪率を割り出すのに実に様々な公式があるが、この方法では例えば筋肉質のウエストと脂肪質のウエストを区別できないので正確な身体組成の値を得るのは困難だ。(骨格せいで)腰の幅がある人などは腰まわり寸法から得た数値で計算した場合、実際以上の身体組成の結果が出てしまう。脂肪率を調べるのに通常この方法はお薦めしない。

テープ測定の2つめの応用法(特にボディビルダー向き)は腕、脚まわりのサイズの変化を測ることである。つまりボディビルダーが新しいアームトレーニングプログラムが効いているかどうかを調べるために、プログラム開始前後に腕まわり(収縮時、弛緩時または両方)の寸法を測り、実際に2cmの増加があったかどうかをみるのである。ここでの問題点は、またもや脂肪vs.筋肉の増加(あるいは減少)を細かくみれないことにある。(ハイカロリーダイエットと併合して行った)トレーニング中の2cmのサイズアップは脂肪が増えたせいとも考えられる。そこで次のような解決策が可能である。

<水中体重計測>
水中体重計測(静水計測)は、身体組成測定メソッドのゴールドスタンダードとみなされている。異なる細胞組織はそれぞれ異なるレベルの浮揚性(脂肪は水に浮かぶが筋肉と骨分は浮かばない)を持つという仮定に基づき、地上での体重と水中での体重を比べることにより体脂肪のパーセンテージを割り出すことができるのだ。

他の方法のようにこの水中計測にも問題がある。民族により組織の密度が異なる傾向がある(黒人の骨密度が高いのに対し東洋人のそれは低く、白人においてはその中間程度)点である。また、骨密度を高めるといわれる強度のウエイトトレーニングをしている人では設定する骨密度の数値は変わってくるはずである。

水中計測の際は、測定される人は肺の空気を全て吐き出してから頭から水にもぐらなければならない。空気を全部吐き出してから水の中に入るなんて、他の人がどう思うか知らないが、私には楽しめることだとは思えない。多くの場合、空気を完全に吐き出せず、肺に残った少量の空気が勘定に入ってしまう。計測者はこの調整をする必要が出てくる。

さらに、運動生理学/人体機能の実験室以外で計測用のタンクを探すのは難しい。あったとしてもちょっとした使用料を払わなくてはいけないだろう。ゴールドスタンダードではあるものの、個人が定期的に使うにはあまり実践的ではないといえよう。

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